安全に口腔ケアが行えるアイテムについて

口の中の衛生状態を良好に保ち、虫歯などの疾患を予防する目的で、介護現場でも口腔ケアが行われています。要介護度が高い利用者は、自分で口腔ケアができない場合も少なくないので、入所型の施設や訪問介護の現場では、口腔ケアは必要不可欠です。

口腔ケアを行う場合は、一般的な歯ブラシでは細かい作業ができないこともあるので、介護現場では口腔ケア専用の道具を使うことがあります。指にはめて使用する歯ブラシは、指の感覚で力の入れ方を調整できるので、医療機関や介護施設ではよく利用されています。口腔ケアは1人1人の歯の状態に合わせて行う必要があるので、細かい調整ができる道具が望ましく、歯ブラシだけでは取り切れない汚れがある場合は、口内用のガーゼを用いることもあるようです。

また、口腔ケアは歯に限らず、舌や頬の内側に付着した汚れも除去します。舌用の軟毛ブラシを使って舌を撫でるようにケアしますが、ブラシでは痛みを感じるという人も少なくないので、先端がスポンジ状になっている介護用歯ブラシを使うという方法もよく用いられています。それから、口腔ケアの最中は、利用者は口を開きっぱなしの状態になってしまうので、どうしても唾液がこぼれやすく、専用の前掛けや吸水性に優れたタオルなども欠かせません。

このような口腔ケアアイテムは、ほとんどが使い捨ての製品なので、出費が嵩むという欠点はありますが、準備しておくと安全かつスムーズに口腔ケアが行えるので便利です。口腔ケアは、口の健康を保つと同時に、細菌感染や認知症の予防にも効果があると言われているので、ぜひこれらの専用アイテムを使って丁寧なケアを心がけましょう。